‘2011/10’ カテゴリーのアーカイブ
こうしたら儲かると言っている人が儲からないのは、なんでやねん
2011/10/26 コンサルタントの先生が、自分の指導しているビジネスを自分で手掛けて、成功したという話を、あまり聞いたことがありません。
人にアドバイスが出来るのだから、自分もその通りやればいい
のですが、やらないのはなぜでしょうか。スポーツのコーチも一緒。コーチはコーチをするのが上手いのであって、実際にプレーするのとは違うようです。
ある人から聞いた話なのですが、コンサルタントに「それだけ言うのなら自分でやってみたらどうですか」と言うと
「いやいや、そんなに上手くいくわけがない」
と言ったとか。 要するにコンサルタントは、人の儲けたい、賢くなりたい、健康でありたいという思いが商売道具になっているということです。アドバイスを受ける方もよくしたもので、言われたとおりにはなかなか出来ない。それを見たコンサルタントは「言った通りにやらなかったから結果が出ない」とエクスキューズする。
コンサルタント以外にも英会話とダイエットと整理整頓についても同じことが言えるようです。これらには王道というものがないからよい商売のネタになるのです。
私の会社の商品が整理整頓にこだわるのも
おわかりいただけると思います。 さて、アメリカには
「Do as I say. Do not as I do.(私の言うとおりにしろ。私のするとおりにはするな)」
という諺があります。これは言い得て妙で、すべて人間の心理を上手く捉えています。コンサルタント業が成り立つ一つの所以でしょう。 これに似た話があります。すべてとは言いませんが
歯医者さんの先生の歯並びがよくない、皮膚科の女医先生のお肌が荒れている、美容院の美容師の頭がバサバサ、というのも一例です。また中学校の
英語の先生が英語を上手な発音でしゃべれない。
車のトランクを「ツランク」と発音できない。ウォーターを「ワーター」と、
マクドナルドを「マクダーナ」と
発音してくれないので、いつまでたっても我々日本人は長期間勉強するにもかかわらず英会話が駄目なのです。中学一年生の、最初のいちばん大事なときにしっかりと発音を覚えなければ後々苦労するばかりです。英会話も独自で教材テープなどで学ばなければいけない。やはり何事も他力本願では駄目だということでしょう。
(書籍「なんでやねん」より 西川雅夫著/書肆侃侃房)
写真の保存の仕方が変わったのは、なんでやねん
2011/10/26アルバムは量より質に移ってきています。
そんなことに気づかず、「たくさん貼った方が得や!」という感じで見ていると大間違いです。
また最近では特に、写真は携帯電話やデジカメでバーッと撮ってしまいますが、プリントする人はものすごく少なくなってきました。
プリントはいいものだけをすればいいという考え方なのです。
昔は写真屋に全部渡さないとプリントできませんでしたし、それが当然だと思っていましたから、一応全部プリントしました。
最近はチョイスする能力、そういうレベルが上がってきたのではないかな
と思うのです。
それが大切な写真だけでいいという、思い出中心の整理方法、「いい思い出をより大切に」という考え方から、小さなアルバムが重宝されだしたのです。
情報が増えることによって、初めてチョイスも出来るわけです。
小さな島で生まれてその島を1回も出ることなく死んでいった人は、その島にあるものの中からしか選択できません。
しかし、今では大量の情報が入ることによってチョイスするレベルが上がってきました。
そういうことになっているのに、5年間気づかなかったら、もう終わりというわけです。
弊社は小さなアルバムが好まれだしたという変化にいち早く気づいたお陰で業界に先駆け発売、大成功を収めました。
まだ1~2年しかたっていなかったから間に合ったのですが。
仲人の話もそうです。仲人を立てる結婚式は、2000年には60%ぐらいあったのが、
2005年には0・5%になっている。
これは急激な話です。
デジカメと仲人の、この5年の変化は本当に急激でした。
2000年には2億本売れていたフィルムが、今は500万本ぐらいになっている。
それはもちろんデジカメに変わったからで、フィルムを売っていたところは、いっぺんに縮小になりました。
でもこのことはやはり5年前にはわからなかった。
ボーッと家が燃えたらわかるのですが、それではもう遅い。
くすぶっている間に消さないといけないのです。
くすぶりだしたときに「なんでやねん」と言った人だけが、手を打っているわけです。
ただ見ているのと、「なんでやねん」と考えるところの違いはものすごくある
と思います。おかしいなとは思っているにもかかわらず、手を出さない。
なんでおかしいのかということまで深くは考えない。そこのところの違いがポイントなのだと思います。
(書籍「なんでやねん 改訂版」より 西川雅夫著/書肆侃侃房)